<特集>出遅れ中小型株をマーク(3)=渋谷工―新型コロナとインフルの検査装置に期待

株式

2020/9/23 7:18

 渋谷工業<6340.T>をマークしたい。同社株は、9月8日に年初来高値3745円を付けた後、利益確定売りに押され、足元では3600円近辺でのもみ合いが続いている。8日に年初来高値3745円を付けたきっかけは、鹿児島大学認定ベンチャーのスディックスバイオテック(鹿児島県鹿児島市)と、新型コロナウイルス、インフルエンザウイルスA型およびB型を、1つの唾液検体から同時に検査診断を行うことができる、高速PCR検査装置の開発計画を示したことがきっかけだった。今冬は、新型コロナと季節性インフルの両方の流行が懸念されるなか、早期の開発が期待される。また、山口大学大学院とは、自動細胞培養システムによる肝臓再生療法の共同開発も行われており、こちらの研究開発の進展にも期待感が高まりそうだ。

 8月7日に発表した21年6月期の連結業績は、売上高1030億円(前期比0.6%減)、営業利益82億5000万円(同11.9%減)を予想。主力のパッケージングプラント事業で、2期にわたり好調に推移していた反動や、新型コロナの影響で営業活動が制限されていることなどが考慮されている。ただ、今後も食品や飲料向け製品などに対する消費者の安全・安心を求める姿勢は継続するとみられ、製造メーカーによる新設や更新需要は堅調な推移が見込まれる。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ