日経平均は77円安と3日ぶり反落、配当権利落ちの影響で売り先行、一巡後は下げ渋る=29日前場
29日前場の日経平均株価は前日比77円80銭安の2万3433円82銭と3営業日ぶりに反落。朝方は、9月末の配当権利落ち(推定145円程度)の影響で売り先行で始まり、一時2万3347円64銭(前日比163円98銭安)まで下落した。ただ、米追加経済対策の成立期待を背景にした28日の米国株高が支えとなり、配当落ち分を考慮した実質的な下げは小幅にとどまった。売り一巡後は底堅く、時間外取引の米株価指数先物高もあって下げ渋りの動きとなった。
東証1部の出来高は5億2370万株、売買代金は1兆598億円。騰落銘柄数は値上がり677銘柄、値下がり1417銘柄、変わらず65銘柄。
市場からは「28日の米国株高に続き時間外の米株先物高がプラスに働いている。ただ、米追加経済対策をめぐる再度の協議がどうなるか分からず、今晩(現地29日)の米大統領候補の討論会の内容も読めず、結果的に米国株がどう反応するか不透明だ」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、関西電力<9503.T>、東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株が下落。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も安い。武田薬<4502.T>、塩野義薬<4507.T>などの医薬品株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も売られた。阪急阪神<9042.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株も値を下げた。
半面、国際帝石<1605.T>などの鉱業株が堅調。NTTドコモ<9437.T>がストップ高カイ気配となり、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も高い。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株や、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も買われた。
個別では、サクサ<6675.T>(監理)、Wスコープ<6619.T>、プロパティA<3464.T>、キャンディル<1446.T>、パラカ<4809.T>などの下げが目立った。半面、キャリアL<6070.T>がストップ高カイ気配となり、丸運<9067.T>、しまむら<8227.T>、エイトレッド<3969.T>、ダントーHD<5337.T>、武蔵精密<7220.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。
提供:モーニングスター社
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