日経平均は27円高と3日続伸、配当落ち分埋める、日銀ETF買い・配当再投資買い観測が支え=29日後場
29日後場の日経平均株価は前日比27円48銭高の2万3539円10銭と小幅ながら3営業日続伸。朝方は、9月末の配当権利落ち(推定145円程度)の影響で安く始まり、前場の早い段階で2万3347円64銭(前日比163円98銭安)まで下落する場面があった。ただ、米追加経済対策の成立期待を背景にした28日の米国株高が支えとなり、配当落ち分を考慮した実質的な下げは小幅にとどまった。売り一巡後は時間外取引の米株価指数先物高もあって持ち直し、後場入り後は上げに転じた。日銀のETF買い・配当再投資の買い観測が支えとなり、一時2万3622円74銭(前日比111円12銭高)まで上昇した。その後は伸び悩み、引けにかけて小高い水準で推移した。
東証1部の出来高は11億4065万株、売買代金は2兆3585億円。騰落銘柄数は値上がり949銘柄、値下がり1144銘柄、変わらず70銘柄。
市場からは「日銀ETF買いと配当再投資買いのダブル効果とみられ、一時的な需給要因ともいえる。相場は堅調だが、買いが継続するかは不透明であり、ここから上となるとちょっと疑心暗鬼になる」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株が上昇。NTTドコモ<9437.T>がストップ高となり、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も高い。サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株や、国際帝石<1605.T>などの鉱業株も引き締まった。任天堂<7974.T>、バンナムHD<7832.T>などのその他製品株や、ダイキン<6367.T>、クボタ<6326.T>などの機械株も買われた。
半面、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、関西電力<9503.T>、東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株が軟調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株や、MS&AD<8725.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も売られた。
個別では、キャリアL<6070.T>がストップ高となり、丸運<9067.T>、エイトレッド<3969.T>、サイネックス<2376.T>、MSOL<7033.T>などの上げも目立った。半面、サクサ<6675.T>(監理)、Wスコープ<6619.T>、パラカ<4809.T>、ダイオーズ<4653.T>、ハローズ<2742.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、11業種が上昇した。
(写真:123RF)
提供:モーニングスター社
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