明日の日本株の読み筋=上値の重い展開か、欧米での新型コロナ感染再拡大の懸念が尾を引く

国内市況

株式

2020/10/28 17:37

 あす29日の東京株式市場は、上値の重い展開か。欧米での新型コロナウイルスの感染再拡大による経済への懸念が尾を引くとみられる。米大統領選挙など不透明要因を見極めたいとの空気も根強く、積極買いは期待しにくい。市場では、「欧米での新型コロナ感染拡大という実態悪でNYダウや独DAX指数は調整入りしており、海外株が崩れれば、日本株への影響は避けられない」(準大手証券)との声が聞かれた。一方、国内企業の4-9月期決算の発表が本格化するなか、個別株物色の色彩が強まるとみられるが、指数への影響は限られそうだ。

 28日の日経平均株価は3日続落し、2万3418円(前日比67円安)引け。欧米で新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が続き、27日の欧州主要株式やNYダウが続落し、投資家心理が後退した。時間外取引での米株価指数先物安や円高・ドル安も重しとなり、下げ幅は一時150円を超えた。一巡後は、後場終盤にかけて下げ渋った。日銀のETF(上場投資信託)買い観測を支えに一時34円安まで持ち直した。29日の銘柄入れ替え(ファミマ<8028.T>除外、ネクソン<3659.T>補充)に伴う28日終値ベースでのリバランス買いとの指摘もあった。ただ、「これら特殊な需給要因を除くと上値が重いとも言える」(別の準大手証券)との見方が出ていた。チャート上では、今月2日以来の25日移動平均線割れとなっており、早期に復帰できないと調整色が強まる可能性もある。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ