<米国株情報>映画館大手AMC、新株発行で50億円超を調達へ

株式

2020/11/4 10:17

 米映画館チェーン最大手AMCエンターテインメント<AMC>は2日、最大2000万株の新株(A株)を発行し、5000万ドル(約52億円)の資金を調達すると発表した。

 映画配給会社は新型コロナウイルス感染症の拡大で動員を見込めないとして大作映画の劇場公開を先送りしていることや動画配信サービスを利用する動きも出ている。AMCは10-12月期も劇場公開本数が減少し、観客動員数が低迷すると見込んでおり、「今のキャッシュバーン(手元資金の減少)のペースで行けば、年末か21年初めには手元現金が枯渇する可能性がある」とし、米連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請の可能性を示唆。その上で、借り入れや資産売却、新株発行、合弁や出資を含む資本提携などによる追加資金の調達交渉を進めているとしていた。8月31日時点のAMCの手元現金は5億790万ドル。

 AMCは米国内の映画館600館のうち9割に相当する539館、海外では358館のうち約7割に相当する261館の営業を再開している。ただ、2日に発表した20年12月期第3四半期(7-9月)決算は、売上高は前年比91%減の1億1950万ドルと急減し、最終損益が9億580万ドルの赤字(前年同期は5480万ドルの赤字)、調整後の希薄化後1株当たり損益(EPS)が5.70ドルの赤字(同0.55ドルの赤字)に拡大した。

 AMCの株価は2日に8.90%安の2.15ドルと連日で下落したが、3日は5営業日ぶりに急反発し、8.84%高の2.34ドルで取引を終えた。

 なお、同業のシネマーク・ホールディングス<CNK>は5日に20年12月期第3四半期(7-9月)の決算を発表する予定。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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