日経平均は399円高と大幅続伸、9カ月ぶり高値水準、米大統領選の開票状況にらみの展開=4日後場

 4日後場の日経平均株価は前営業日比399円75銭高の2万3695円23銭と大幅続伸。2月13日(終値は2万3827円73銭)以来、約9カ月ぶりの高値水準となる。

 朝方は、買い優勢で始まった。現地3日投開票の米大統領選挙で、民主党のバイデン候補が優勢と伝えられ、大型の経済対策が実施されるとの思惑から米国株式が大幅続伸した流れを受け、いったん2万3800円手前まで上昇した。その後、米大統領選の開票状況にらみで上げ幅を縮小し、2万3500円台前半まで押し戻される場面もあった。大票田のフロリダ州で共和党のトランプ大統領との接戦が報じられたこともあり、時間外取引で米ダウ先物が下げに転じ、重しとなった。ただ、一巡後は盛り返した。米ダウ先物が再度プラス浮上したこともあり、後場前半には一時2万3801円88銭(前営業日比506円40銭高)まで上げ幅を拡大した。ただ、トランプ氏優勢と報じられたが、影響は乏しかった。その後は大引けにかけて上値が重くなった。

 東証1部の出来高は13億233万株、売買代金は2兆5601億円。騰落銘柄数は値上がり1524銘柄、値下がり573銘柄、変わらず82銘柄。

 市場からは「どうやら、トランプ氏優勢の流れに変わってきた。調子のよい解釈だが、株価を見る限り、どちらが勝ってもOKで、経済対策への期待がある。ただ、このレベルからすんなり上に行くかとなれば、やはり決算を見てからということになろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。中外薬<4519.T>、第一三共<4568.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株や、エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株も買われた。フジクラ<5803.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も高い。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などの紙パルプ紙や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も堅調。

 半面、東電力HD<9501.T>、Jパワー<9513.T>などの電気ガス株が軟調。空運株では、ANA<9202.T>が安い。任天堂<7974.T>、コクヨ<7984.T>などのその他製品株も売られた。

 個別では、サインポスト<3996.T>、クレオス<8101.T>、エイジア<2352.T>、ネットワン<7518.T>、NTTデータ<9613.T>などの上げが目立った。半面、レノバ<9519.T>、カワニシHD<2689.T>、いであ<9768.T>、ヒロセ電機<6806.T>、カルビー<2229.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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