日経平均286円安と3日ぶり大幅反落、東京都の新規感染者数が過去最多とのニュースで一段安=18日後場

 18日後場の日経平均株価は前日比286円48銭安の2万5728円14銭と3日ぶりに大幅反落。朝方は、売りが先行した。米10月小売売上高が市場予想を下回り、17日の米国株式が下落した流れを受け、投資家心理が後退。短期的過熱感から利益確定売りが出やすく、円高・ドル安も重しとなり、いったん2万5700円台前半まで下落した。その後、日銀のETF(上場投資信託)買い期待もあって後場序盤にかけて下げ幅を縮小したが、「東京都で新たに493人が新型コロナに感染、過去最多に」とのニュースをきっかけに一段安。株価指数先物にまとまった売り物が出て、一時2万5656円70銭(同357円92銭安)まで下押した。その後の戻りは限定され、大引けにかけてさえない展開となった。

 東証1部の出来高は11億8706万株、売買代金は2兆3157億円。騰落銘柄数は値上がり646銘柄、値下がり1445銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「都内の新規感染者数が過去最多とのニュースが流れ、売り材料視された。オプション・コール(買う権利)売り手が先物ヘッジ買いを外す動きも下げ助長したようだ。今後は感染状況にらみの展開か」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株が下落。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も軟調。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も売られた。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株も安く、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も値を下げた。

 半面、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。コカコーラ<2579.T>、ニチレイ<2871.T>などの食料品株も高い。

 個別では、メディシス<4350.T>、ショーエイ<9385.T>、大同工<6373.T>、東祥<8920.T>、武蔵精密<7220.T>、モリテック<5986.T>、DNC<4246.T>などの下げが目立った。半面、日本エンタ<4829.T>、JMS<7702.T>がストップ高となり、ヤーマン<6630.T>、エフオン<9514.T>、キャリアイン<6538.T>、フロンティM<7038.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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