明日の日本株の読み筋=底堅い展開か、ワクチン期待続き好需給が後押しも

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2020/12/1 17:44

 あす2日の東京株式市場で、主要株価指数は底堅い展開か。米バイオ製薬のモデルナが現地11月30日に開発中の新型コロナウイルスワクチンについてFDA(米食品医薬品局)に緊急使用許可を申請した。FDAへの申請は、米製薬大手ファイザーに続いて2例目となる。年内に実用化される可能性から、ワクチンへの期待が続くとともに先行きの景気回復をにらみ、売り込みにくい状況にある。

 さらに需給面でのフォローもある。9月中間配当金の再投資に対する思惑に加え、来週末11日の日経平均先物・オプション12月限のSQ(特別清算指数)算出に向けて裁定売り残の巻き戻しによる買いが想定され、好需給が相場を後押しするとの指摘もある。ちなみに、11月最終営業日を含む週は極めて上昇傾向が強いというアノマリー(理論的に説明のつかない動き)がある。2000年以降では、2015年を除き全勝となり、その優勢性に着目する向きもある。

 12月1日の日経平均株価は大幅反発し、2万6787円(前日比353円高)引けと終値ベースで再びバブル崩壊後の高値を更新した。時間外取引の米株価指数先物の上昇を受け、買いが先行した。米モデルナの新型コロナワクチンの早期実用化への期待も後押しした。米株先物の一段高に中国株の堅調推移もあって、上げ幅は一時410円を超えた。市場では、「企業業績の回復については再来年度分まで織り込んだ格好であり、短期的にはいったん踊り場か。もっとも、長期的には金余りを背景に上昇トレンドが続くとみている」(国内投信)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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