<新興国eye>ベトナム11月日経製造業PMI、1.9ポイント低下の49.9

新興国

2020/12/2 13:59

 日本経済新聞社および英マークイット・エコノミクスが発表したベトナム11月日経製造業PMI(購買担当者景気指数)は49.9と、前月の51.8から1.9ポイント低下した。

 ベトナムのPMIは、20年1月まで好不況の分かれ目となる50以上を維持していたが、2月以降は6月を除くすべての月で50を割り、9月は3カ月ぶりに50を上回って年初来最高を記録したが、10月と11月は再び低下した。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と、相次ぎ上陸した台風や洪水の影響を受けて、生産量は小幅に減少したが、新規受注は小幅に増加した。

 世界で新型コロナ禍が続き、海外からの受注数は引き続き減った。

 また、前月に増加していた雇用と生産向け原材料の購買活動が共に減少に転じた。購買活動が減ったため、原料在庫と完成品在庫も減少した。

 原材料不足により、原材料価格が引き上げられた。引き上げ幅は18年8月以降で最高だった。生産コストが増えたことを受けて、メーカー各社の販売価格も引き上げられた。引き上げ幅は直近2年間で最も高かった。

 マークイットの専門家は、「11月は台風と洪水の影響を大きく受け、生産量が減少したが、PMI低下は一時的なものだろう。製造業者の楽観度が上昇し、19年7月以降で最も高くなっている。これを踏まえ、12月のPMIの改善が期待される」とコメントした。21年のGDP(国内総生産)成長率については、6.1%上昇との予想を示した。

【筆者:VERAC Company Limited】

2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム株・経済情報」「VIETJOベトナムニュース」、「VIETJOライフ」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業約760社の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは70万社を誇る。15年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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