日経平均は114円高と反発、米追加経済対策案の成立に時間外の米株先物高が支え=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前週末比114円42銭高の2万6771円03銭と反発。朝方は、成立が遅れている米追加経済対策法案に関し、トランプ米大統領が自身のツイッターで「朗報がある」と述べたと伝わり、成立への期待感から買いが先行した。いったん伸び悩んだが、その後は盛り返し、前引け近くには2万6782円40銭(前週末比125円79銭高)まで値を上げた。米大統領が経済対策案に署名し、同法案が成立したことが明らかとなり、時間外取引で米株価指数先物が上昇し、支えとなった。

 東証1部の出来高は4億7748万株、売買代金は8523億円。騰落銘柄数は値上がり891銘柄、値下がり1171銘柄、変わらず121銘柄。

 市場からは「トランプ米大統領が追加経済対策案に署名し、ひとまず上ブタが外れたが、一方で新型コロナ問題が残っており、上げは限定的だ。商いは薄く、大納会に向けては個別材料株でお茶を濁す感じか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株が堅調。東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株や、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も高い。HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、JPX<8697.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も引き締まった。三菱重工<7011.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、東エレク<8035.T>、アドバンテス<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。国際帝石<1605.T>などの鉱業株や、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。住友不<8830.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も売られた。

 個別では、シンシア<7782.T>がストップ高カイ気配となり、ショーケース<3909.T>がストップ高。ブラス<2424.T>も一時ストップ高となり、駒井ハルテク<5915.T>、ユアテック<1934.T>などの上げも目立った。半面、TAKARA<7921.T>、ips<4390.T>、ストライク<6196.T>、SREHD<2980.T>、あさひ<3333.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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