日経平均は197円高と反発し高値引け、一段高に年初来高値を更新、米株先物高が支え=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前週末比197円42銭高の2万6854円03銭と反発し、高値引け。今月9日の年初来高値(終値2万6817円94銭)を更新した。朝方は、成立が遅れている米追加経済対策法案に関し、トランプ米大統領が自身のツイッターで「朗報がある」と述べたと伝わり、成立への期待感から買いが先行した。いったん伸び悩む場面もあったが、その後は盛り返した。米大統領が経済対策案に署名し、同法案が成立したことが明らかとなり、時間外取引で米株価指数先物が上昇し、支えとなった。買い気は根強く、大引けにかけて上げ幅拡大の流れとなった。

 東証1部の出来高は10億914万株、売買代金は1兆9642億円。騰落銘柄数は値上がり724銘柄、値下がり1377銘柄、変わらず86銘柄。

 市場からは「米経済政策が成立し、今晩のNY株高への期待を織り込みにいっているが、商いはさほど盛り上がらず、勢いは感じられない。年末年始への期待はあるが、基本的に材料不足で大きく動けない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JPX<8697.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株が堅調。東エレク<8035.T>、アドバンテス<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。JR西日本<9021.T>、JR東日本<9020.T>などの陸運株や、東ガス<9531.T>、大ガス<9532.T>などの電気ガス株も高い。大王紙<3880.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、任天堂<7974.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株も値を上げた。菱重工<7011.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も引き締まった。

 半面、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。近鉄エクス<9375.T>、住友倉<9303.T>などの倉庫運輸関連株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も売られた。

 個別では、シンシア<7782.T>、ブラス<2424.T>、ショーケース<3909.T>がストップ高となり、駒井ハルテク<5915.T>、ユアテック<1934.T>などの上げも目立った。半面、TAKARA<7921.T>、ストライク<6196.T>、SREHD<2980.T>、島根銀行<7150.T>、サンヨーH<1420.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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