日経平均は475円高と大幅続伸、米国株の最高値更新で買い優勢、30年5カ月ぶり高値水準に=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比475円37銭高の2万7965円50銭と大幅続伸。取引時間中としては、1990年8月16日(高値2万8097円11銭)以来約30年5カ月ぶりの高値水準となる。朝方は、買い優勢で始まった。大型の米経済対策への期待感が続き、7日の米国株式市場で主要3指数が最高値を更新した流れを受け、投資家心理が好転。株価指数先物買いを交えて上げ幅を拡大し、前場終盤に2万7981円51銭(前日比491円38銭高)まで上昇した。その後も高値圏で推移した。この日算出の日経平均先物ミニ・オプション1月限のSQ(特別清算指数)の市場推定値は2万7774円95銭。

 東証1部の出来高は6億5383万株、売買代金は1兆4522億円。騰落銘柄数は値上がり1501銘柄、値下がり586銘柄、変わらず98銘柄。

 市場からは「米国株高に円安もあるが、3連休を控え、ここまで上がるとは思ってもみなかった。外国人投資家が買っているのだろう。金余りを背景に下げはなかなか考えにくい。新型コロナ感染が拡大しているが、経済対策への期待もあるようだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が堅調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株も高い。住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も値を上げた。東レ<3402.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株も引き締まった。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も安い。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密株や、小田急<9007.T>、阪急阪神<9042.T>などの陸運株も売られた。

 個別では、GMB<7214.T>がストップ高となり、愛知鋼<5482.T>、星光PMC<4963.T>、アジア投資<8518.T>、神栄<3004.T>などの上げも目立った。半面、SHIFT<3697.T>、フロンティM<7038.T>、ベルク<9974.T>、キユーソー流通<9369.T>、イーレックス<9517.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ