日経平均は648円高と大幅続伸し高値引け、2万8000円回復、30年5カ月ぶり高値水準=8日後場

 8日後場の日経平均株価は前日比648円90銭高の2万8139円03銭と大幅続伸し、高値で引けた。心理的なフシ目となる2万8000円を回復し、1990年8月8日(終値2万8509円14銭)以来30年5カ月ぶりの高値水準となる。朝方は、買い優勢で始まった。大型の米経済対策への期待感が続き、7日の米国株式市場で主要3指数が最高値を更新した流れを受け、投資家心理が好転。株価指数先物買いを交えて上げ幅拡大の流れとなった。午後2時40分台に「東京都 2300人余の(新型コロナ)感染確認 2000人超は2日連続」とのニュースが流れたが、直後の反応は薄かった。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション1月限のSQ(特別清算指数)値は2万7774円95銭。

 東証1部の出来高は13億8916万株、売買代金は3兆1190億円。騰落銘柄数は値上がり1725銘柄、値下がり384銘柄、変わらず77銘柄。

 市場からは「過剰流動性をバックに海外投資家の買いが流入しているもようだ。上昇トレンドに乗っているが、どこまで続くかは不透明だ。ただ、相当いい所まで来ており、新規参戦は怖いというのが本音だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が上昇。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も高い。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。東レ<3402.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も値を上げた。ファーストリテ<9983.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株も堅調。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も安い。

 個別では、神栄<3004.T>、GMB<7214.T>がストップ高となり、わらべや日洋<2918.T>、愛知鋼<5482.T>、星光PMC<4963.T>などの上げも目立った。半面、SHIFT<3697.T>、マーキュリア<7190.T>、ベルク<9974.T>、グレイス<6541.T>、ヤマシタHH<9265.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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