<相場の読み筋>1月12日

2021/1/12 7:33

 11日の米国株式は、反落した。NYダウが前週末比89.28ドル安の3万1008.69ドル、ナスダック総合指数が同165.544ポイント安の1万3036.431ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が9億6171万株、ナスダック市場が66億6929万株だった。米野党民主党は11日、8日に発生した連邦議事堂の占拠事件を巡り、トランプ米大統領の罷免を求める弾劾訴追案を下院に提出。政治的な混乱により、バイデン次期政権への円滑な政権移行が遅延することが警戒された。また、NYダウとナスダック総合指数は前週末8日、連日で史上最高値を更新していたこともあり、利益確定売りに押された。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、アップル<AAPL>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>、マイクロソフト<MSFT>などが下落し、同指数の重しとなった。

 12日の東京株式は反落後、底堅い推移となりそう。日経平均株価は前週末8日、心理的なフシ目の2万8000円を突破し、30年5カ月ぶりの水準を回復した。前週の7日と8日の2営業日で1080円強の値上がりとなった反動や、利益確定売りなどが先行しそうだ。ただ、急速な上昇だったこともあり、買い遅れた投資家も多いとみられ、押し目を拾う動きから、下げ渋る場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=104円台の前半(前週末8日終値は103円97-98銭)と円安に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=126円台の半ば(同127円24-28銭)と円高方向にある。現地11日のADR(米国預託証券)は円換算値で、高安まちまちながら、武田薬<4502.T>、エーザイ<4523.T>、任天堂<7974.T>などが、前週末8日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、前週末8日の大阪取引所清算値比120円安の2万8020円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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