日経平均は161円高と4日続伸、利益確定売り先行後に上げ転換、先物主導で上げ幅拡大=13日前場

 13日前場の日経平均株価は前日比161円61銭高の2万8325円95銭と4営業日続伸。朝方は、政府の緊急事態宣言の対象地域拡大方針や、直近の急ピッチな上昇の反動で利益確定売りが出やすく、寄り付き直後に2万8133円59銭(前日比30円75銭安)まで弱含んだ。ただ、下値は限られ、米追加経済対策への期待感などを背景に12日の米国株式が反発したこともあり、いったん上げに転じた。再度マイナス圏入りする場面もあったが、その後は株価指数先物主導で盛り返し、前引け近くには2万8360円11銭(同195円77銭高)まで上げ幅を拡大した。

 東証1部の出来高は6億529万株、売買代金は1兆2807億円。騰落銘柄数は値上がり1037銘柄、値下がり1044銘柄、変わらず98銘柄。

 市場からは「大規模な米経済対策への期待感から地合いは上向いているが、14日に公表される対策は内容的に目新しいものでないとみられ、材料出尽くしのリスクがある。ただ、良いとこどりの相場はバイデン新政権発足(20日)までは続く可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、ソフバンG<9984.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株も買われた。フジクラ<5803.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も高い。三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も堅調。

 半面、関西電力<9503.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株が軟調。武田薬<4502.T>、大日住薬<4506.T>などの医薬品株や、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も売られた。三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も安い。

 個別では、三光合成<7888.T>がストップ高カイ気配となり、PRTIME<3922.T>、技研製<6289.T>がストップ高。GMB<7214.T>、インターアク<7725.T>などの上げも目立った。半面、神栄<3004.T>、コーナン商<7516.T>、東宝<9602.T>、コシダカHD<2157.T>、黒谷<3168.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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