日経平均は109円安と反落、高値警戒で利益確定売りが先行、一巡後は下げ渋る=22日前場

 22日前場の日経平均株価は前日比109円87銭安の2万8646円99銭と反落。朝方は、直近上昇による高値警戒感から利益確定売りが先行し、寄り付き後まもなく2万8527円16銭(前日比229円70銭安)まで下落した。英タイムズ紙が与党関係者の話として、日本政府は新型コロナウイルスのため東京五輪を中止せざるを得ないと非公式に結論付けた、と報じたことも重しとなった。一巡後は押し目買いに下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は6億4061万株、売買代金は1兆2429億円。騰落銘柄数は値上がり707銘柄、値下がり1360銘柄、変わらず115銘柄。

 市場からは「相場の水準が高く利益確定売りが出やすい。下値では押し目買いが入るが、来週から本格化する決算をにらみ動きづらい。東京五輪の中止観測報道については、感覚的に察しており、影響は限定的だ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が軟調。第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株や、マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も売られた。アステラス薬<4503.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も安い。ANA<9202.T>などの空運株や、京急<9006.T>、近鉄GHD<9041.T>などの陸運株も値を下げた。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株が堅調。資生堂<4911.T>、富士フイルム<4901.T>などの化学株も高い。東電力HD<9501.T>、Jパワー<9513.T>などの電気ガス株や、大成建設<1801.T>、日揮HD<1963.T>などの建設株も買われた。

 個別では、サイバーL<3683.T>、乃村工芸<9716.T>、電子材料<6855.T>、フクシマG<6420.T>、丹青社<9743.T>などの下げが目立った。半面、東京綱<5981.T>がストップ高カイ気配となり、曙ブレーキ<7238.T>、クニミネ<5388.T>、グリムス<3150.T>、マクロミル<3978.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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