<新興国eye>前週のブラジル株、政府の緊急支援延長による財政悪化懸念で反落=BRICs市況

新興国

2021/2/15 12:48

 前週(8-12日)のブラジル株式市場は12日のボベスパ指数が前日比0.11%高の11万9428.7、週間ベースでは5日終値比0.67%安となり、反落した。

 週明け8日の指数は反落して始まり、10日まで3日続落した。

 週前半から半ばにかけては、ブラジル国営石油大手ペトロブラスがガソリンやディーゼル油、LPG(液化石油ガス)の値上げを発表したことを受け、全国のトラック運転手の労組が値上げ反対を表明したため、値上げをめぐる先行き懸念で売られ、指数の押し下げにつながった。その後も政府が新型コロナ関連の緊急支援策として、生活困窮者向け現金給付の期限を延長する方向で検討していることが分かり、財政負担の拡大懸念が嫌気された。

 11日は反発し、週末12日も値を上げ、続伸した。

 11日は、好調な企業決算を受け、買い優勢。12日は、政府が緊急支援で4カ月間、月250ルピアの現金給付を検討していることが分かり、市場では歳出削減なしの緊急支援の拡大に懸念を示す中、相場はかろうじてプラス圏を確保して引けた。

 今週(17-19日)の株式市場は、財政健全化問題や新型コロナ感染再拡大、ワクチン接種の動向、米国の追加景気対策、米中関係、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定はない。15-16日は「カーニバル」の祝日のため、休場。また、17日はカトリック教の「聖灰水上日」の祝日だが、午後だけの短縮取引となる。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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