日経平均は564円高と大幅反発、30年6カ月ぶりに3万円大台を回復、先物買い交え一段高=15日後場

 15日後場の日経平均株価は前週末比564円08銭高の3万84円15銭と大幅反発。3万円大台回復は1990年8月2日(終値3万245円18銭)以来約30年6カ月ぶりとなる。朝方は、前週末の米国株式市場で米追加経済対策への期待感が根強く主要3指数が最高値を更新した流れを受け、買いが先行した。日本での新型コロナワクチン接種が近づき、国内経済正常化への期待感もあり、いったん3万円大台に乗せた。その後、利益確定売りに伸び悩む場面もあったが、後場入り後は盛り返した。時間外取引で米株価指数先物が堅調に推移するとともに、先物買いを交えて一段高となり、大引け近くには3万92円34銭(前週末比572円27銭高)まで上昇した。

 東証1部の出来高は12億7591万株、売買代金は2兆6038億円。騰落銘柄数は値上がり1339銘柄、値下がり773銘柄、変わらず81銘柄。

 市場からは「金余りで需給が良く、景気の先行き見通しが立ってきており、売る理由がない。上昇ピッチの速さに対する警戒感はあるが、行くところまで行かないと収まらないようだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。オリンパス<7733.T>、ニプロ<8086.T>などの精密株や、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も高い。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も買われた。上組<9364.T>、三菱倉<9301.T>などの倉庫運輸関連株や、荏原<6361.T>(前場に一時ストップ高)、コマツ<6301.T>などの機械株も堅調。マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株や、ソフバンG<9984.T>、NTT<9432.T>、KDDI<9433.T>などの情報通信株も値を上げた。

 半面、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が軟調。東レ<3402.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株や、TOYO<5105.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も安い。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も売られた。

 個別では、スノーピーク<7816.T>、CARTAH<3688.T>、オーケストラ<6533.T>、ギフティ<4449.T>、ダイヤHD<6699.T>、セレス<3696.T>がストップ高。半面、レオパレス<8848.T>、エアーテック<6291.T>、テノHD<7037.T>、マイネット<3928.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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