日経平均は108円安と反落、米国株高で買い先行も一巡後に下げ転換、米ダウ先物安が重し=2日前場

 2日前場の日経平均株価は前日比108円75銭安の2万9554円75銭と反落。朝方は、買いが先行した。ワクチン普及の進展期待や米長期金利の低下などを背景に1日の米国株式が大幅上昇したことを受け、寄り付き後まもなく2万9996円39銭(前日比332円89銭高)まで上伸する場面があった。一巡後は上げ幅縮小後に下げに転じた。時間外取引で米ダウ先物が安くなり、重しとして意識された。株価指数先物売りを交えて軟化し、前引け近くに2万9524円52銭(同138円98銭安)まで下落した。

 東証1部の出来高は6億6826万株、売買代金は1兆2574億円。騰落銘柄数は値上がり533銘柄、値下がり1587銘柄、変わらず74銘柄。

 市場からは「日経平均3万円接近場面では、戻り売り圧力が強い。先週の急落を見ているだけに上は買いづらい。米長期金利は折に触れ上昇しやすく、米日ともに調整局面入りの可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が下落。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株も安い。近鉄エクス<9375.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も売られた。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も値を下げた。

 半面、テルモ<4543.T>、東精密<7729.T>などの精密株が堅調。東海カ<5301.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株も値を上げた。JPX<8697.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株や、マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も高い。武田薬<4502.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株も買われた。

 個別では、サンデンHD<6444.T>がストップ安となり、日本アジアG<3751.T>、日東精<5957.T>、エアトリ<6191.T>、エスクリ<2196.T>などの下げも目立った。半面、ヒマラヤ<7514.T>がストップ高となり、セレス<3696.T>、Sサイエンス<5721.T>、プロパティA<3464.T>、GDO<3319.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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