日経平均は51円高と反発、下げ転換後に持ち直す、上海・香港株高も支え=3日前場

 3日前場の日経平均株価は前日比51円54銭高の2万9459円71銭と反発。朝方は、時間外取引(日本時間3日)での米株価指数先物高を受け、買いが先行した。きのう大幅反落(255円33銭安)した反動もあり、前場の早い段階で2万9538円76銭(前日比130円59銭高)まで上昇する場面があった。ただ、一巡後は下げに転じ、一時2万9336円60銭(同71円57銭安)まで軟化した。市場では年金の持ち高調整売りとの見方が指摘された。その後は持ち直し、前引けにかけて底堅く推移した。中国上海総合指数や香港ハンセン指数が高くなり、支えとして意識された。

 東証1部の出来高は5億9562万株、売買代金は1兆1506億円。騰落銘柄数は値上がり1044銘柄、値下がり1052銘柄、変わらず98銘柄。

 市場からは「基本的に急ピッチな上昇に対するスピード調整局面にあると判断している。TOPIX(東証株価指数)先物を買い続けてきた米系証券が2月24日から売り越しに転じ、スタンスに変化が生じており、調整が続く可能性がある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、三井金<5706.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株が上昇。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も高い。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も堅調。日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も買われた。

 半面、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株が軟調。任天堂<7974.T>、ピジョン<7956.T>などのその他製品株や、JPX<8697.T>、日証金<8511.T>などのその他金融株も安い。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も売られた。

 個別では、ナルミヤ<9275.T>、石原産<4028.T>、稀元素<4082.T>、寿スピリッツ<2222.T>、洋エンジ<6330.T>などの上げが目立った。半面、ダイヤHD<6699.T>、メドピア<6095.T>、システムソフ<7527.T>、ラクーンHD<3031.T>、セレス<3696.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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