信用関連データ=売り残が2週連続で増加、買い残は4週ぶり減少、信用倍率3.54倍に低下

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株式

2021/3/16 17:01

 3月12日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比278億円増の8367億円、買い残は同242億円減の2兆9599億円だった。売り残が2週連続で増加し、買い残は4週ぶりに減少した。信用倍率は前週の3.69倍から3.54倍に低下した。

 この週(3月8-12日)の日経平均株価は12日終値が5日終値比853円高の2万9717円となった。5営業日取引で4勝1敗だった。週初8日は下落(121円安)した。高く始まったが、米長期金利上昇への警戒感とともに時間外取引の米ナスダック先物が値を下げ、中国株安も重しとなり、下げに転じた。翌9日は大幅反発(284円高)。前場は方向感に乏しい展開だったが、後場は時間外の米株先物高や、中国政府関係の複数ファンドが中国本土株の購入に動き相場の下支えを図っていると報じられ、材料視された。

 10日(8円高)、11日(175円高)と上げが続き、特に週末12日は大きく上昇(506円高)した。追加経済対策の成立や経済指標の改善を背景にした米国株高を受けて買いが先行した。利益確定売りに小幅安に転じる場面もあったが、すかさず切り返し、先物主導で上げ幅を拡大した。相場上昇過程で買い方は利益確定売りに動き、売り方は目先調整を見据えて売り建て玉を増やしたとみられる。

 16日の売買代金に占めるカラ売り(信用取引を含む)の割合を示すカラ売り比率(小数点第2位以下を四捨五入)は37.6%(前日は41.1%)と3営業日ぶりの40%割れとなった。この日の日経平均株価は6営業日続伸し、2万9921円(前日比154円高)引け。朝方は、15日の米国株式市場でNYダウの最高値更新が続き、ナスダック総合指数が反発した流れを受け、買いが先行した。いったん下げに転じる場面もあったが、すかさず切り返した。株価指数先物にまとまった買い物が入ったこともあり、上げ幅は一時260円近くに達した。一巡後は、利益確定売りに伸び悩み商状となった。16-17日開催のFOMC(米連邦準備制度理事会)を控え、様子見気分が強まった。ただ、足元の堅調地合いを背景に、売り方は買い戻しに動いたとみられる。

提供:モーニングスター社

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