日経平均は69円高と3日ぶり反発、米国株高を受け買い先行、一巡後は上げ幅縮小=23日前場

 23日前場の日経平均株価は前日比69円29銭高の2万9243円44銭と3営業日ぶりに反発。朝方は、米長期金利の低下を背景に22日の米国株式市場でハイテク株中心に上昇した流れを受け、買いが先行した。きのう大幅続落した反動もあり、前場の早い段階で2万9496円83銭(前日比322円68銭高)まで上昇した。ただ、先行きの米金利上昇への警戒感もあり、一巡後はいったん伸び悩んだ。その後、持ち直す場面もあったが、買いは続かず、再び上げ幅を縮小し、前引け近くには2万9227円11銭(同52円96銭高)まで押し戻された。

 東証1部の出来高は6億3537万株、売買代金は1兆3093億円。騰落銘柄数は値上がり939銘柄、値下がり1171銘柄、変わらず83銘柄。

 市場からは「前日までの大幅続落で値幅は出たが、戻りが鈍いようだ。日銀のETF(上場投資信託)買い入れ対象見直しの余韻が残っている。月末や年度末を控えて、やりにくく、目先はもみ合いか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東電力HD<9501.T>、Jパワー<9513.T>、東北電力<9506.T>などの電気ガス株が堅調。任天堂<7974.T>、大日印<7912.T>などのその他製品株や、住友ゴム<5110.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も高い。鹿島<1812.T>、積水ハウス<1928.T>などの建設株や、LIXIL<5938.T>、ニッパツ<5991.T>などの金属製品株も値を上げた。東エレク<8035.T>、TDK<6762.T>、キヤノン<7751.T>などの電機株や、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も買われた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が下落。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も売られた。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も安い。国際帝石<1605.T>などの鉱業株もさえない。

 個別では、ハブ<3030.T>がストップ高カイ気配となり、コーア商事H<9273.T>、エンビプロH<5698.T>、クロスマーケ<3675.T>、ミダック<6564.T>などの上げが目立った。半面、わかもと<4512.T>がストップ安となり、ダイヤHD<6699.T>、ダントーHD<5337.T>、AOKIHD<8214.T>、リテールP<8167.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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