信用関連データ=売り残が4週連続で増加、買い残は2週連続で増加、信用倍率3.15倍に低下

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株式

2021/3/30 16:37

 3月26日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比814億円増の9781億円、買い残は同356億円増の3兆796億円だった。売り残が4週連続で増加し、買い残は2週連続で増加した。信用倍率は前週の3.39倍から3.15倍に低下した。

 この週(3月22-26日)の日経平均株価は26日終値が19日終値比615円安の2万9176円となった。5営業日取引で2勝3敗だった。週初22日(617円安)は米大手銀行の資本規制緩和措置終了が懸念され、日銀のETF(上場投資信託)買い入れ対象見直し(前の週末19日発表)の影響も続いた。翌23日(178円安)は朝高後に米株先物安などが重しとなり、下げに転じた。24日(590円安)は欧州主要地域での新型コロナウイルス変異種の感染拡大による経済への影響が懸念され、全面安商状となった。25日(324円高)は直近大幅続落の反動で自律反発狙いの買いも入り、堅調に推移した。週末26日(446円高)はバイデン米大統領が就任100日後の4月末までに新型コロナワクチンの接種目標倍増を目指すと表明し、25日の米国株式が上昇した流れを受け、買い優勢となった。

 30日の売買代金に占めるカラ売り(信用取引を含む)の割合を示すカラ売り比率(小数点第2位以下を四捨五入)は36.5%(前日は42.7%)と再び40%を割り込んだ。この日の日経平均株価は4日続伸し、前日比48円高の2万9432円引け。朝方、配当落ち(180円程度)の影響を受け、軟化して始まったが、配当再投資目的の先物買い期待もあって指数寄与度の高い銘柄の上昇を支えに上げに転じ、一時90円超上昇した。その後、利益確定売りに下げ幅は一時100円に達したが、一巡後は持ち直した。昼休みの時間帯にアジア株が総じて堅調で、日銀のETF(上場投資信託)買い観測もあって後場は再度プラス圏に浮上し、底堅く推移した。この先、戻り基調が続くようなら、戻り売りへの警戒感から、カラ売り比率が再び上昇する可能性がある。

提供:モーニングスター社

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