日経平均は534円安と4日ぶり大幅反落、米株安・円高で売り優勢、緊急事態宣言への警戒も=20日前場

 20日前場の日経平均株価は前日比534円66銭安の2万9150円71銭と4営業日ぶりに大幅反落。朝方は、19日の米国株安や円高・ドル安を受け、売り優勢で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大により、大阪府がきょうにも緊急事態宣言の発出を政府に要請する見通しで、東京都も発出要請を検討すると報じられ、経済への影響も警戒された。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万9082円40銭(前日比602円97銭安)まで下落する場面があった。その後の戻りは限定され、上値の重い動きとなった。

 東証1部の出来高は5億3503万株、売買代金は1兆1291億円。騰落銘柄数は値上がり503銘柄、値下がり1583銘柄、変わらず104銘柄。

 市場からは「緊急事態宣言が休業要請を伴うものになりそうで、警戒感が高まった。ただ、大阪府に続き、東京都も宣言発出となれば、感染者減少をにらみ、いったんリバウンドするだろう」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株が下落。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も売られた。三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、三菱倉<9301.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も安い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も値を下げた。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が引き締まり、東電力HD<9501.T>、四国電<9507.T>などの電気ガス株もしっかり。

 個別では、ユーグレナ<2931.T>、グリムス<3150.T>、丸井G<8252.T>、オープンドア<3926.T>、武蔵精密<7220.T>などの下げが目立った。半面、明豊ファシリ<1717.T>がストップ高カイ気配となり、ウイングA<4432.T>、タカキタ<6325.T>、南陽<7417.T>、ユーザーL<3984.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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