(再送)日経平均は74円高と反発、下げ転換後に持ち直す、空運・陸運株や鉄鋼株など上昇=26日前場

 26日前場の日経平均株価は前週末比74円73銭高の2万9095円36銭と反発。朝方は、前週末の米国株高を支えに寄り付き直後に2万9100円台に乗せたが、その後いったん下げに転じた。25日から4都府県で緊急事態宣言が実施されたが、先行き不透明感や、25日投開票の国政3選挙で自民党が全敗したことも重しとして意識され、一時2万8896円37銭(前週末比124円26銭安)まで下落した。ただ、宣言発令で新型コロナウイルス感染数減少への期待感は根強く、売り一巡後は再びプラス圏に持ち直し、一時2万9160円08銭(同139円45銭高)まで上昇する場面があった。なかで、空運・陸運株や鉄鋼株などの上昇が目立った。

 東証1部の出来高は4億7837万株、売買代金は9910億円。騰落銘柄数は値上がり1029銘柄、値下がり1020銘柄、変わらず138銘柄。

 市場からは「朝高後に仕掛け売りが出たようだが、緊急事態宣言で人の流れが抑えられ、新型コロナ感染者数も減少するとみられ、サポート要因となった。ただ、基本的には決算待ちであり、今期業績予想の方向性がみえるまでは、動きづらい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株や、JR東海<9022.T>、JR西日本<9021.T>、JR東日本<9020.T>などの陸運株が上昇。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も買われた。王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ紙株や、マネックスG<8698.T>、東海東京<8616.T>などの証券商品先物株も高い。東レ<3402.T>、ワールド<3612.T>などの繊維製品株も引き締まった。丸井G<8252.T>、ニトリHD<9843.T>などの小売株も値を上げた。

 半面、中外薬<4519.T>、小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株が下落。任天堂<7974.T>、ミズノ<8022.T>などのその他製品株や、三井倉HD<9302.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も安い。サカタのタネ<1377.T>、ホクト<1379.T>などの水産農林株や、花王<4452.T>、昭電工<4004.T>などの化学株もさえない。

 個別では、ザッパラス<3770.T>がストップ高となり、ホクシン<7897.T>、テモナ<3985.T>、オープンドア<3926.T>、gumi<3903.T>などの上げも目立った。半面、ラクーンHD<3031.T>、MDV<3902.T>、アジュバン<4929.T>、メンバーズ<2130.T>、メディシス<4350.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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