JFEが年初来高値、野村証は「BUY」継続、目標株価は2200円に引き上げ

株式

2021/5/10 16:00

 ジェイ エフ イー ホールディングス<5411.T>が4日続伸、126円高の1735円まで買われ、連日の年初来高値更新。野村証券では9日付で、投資判断「BUY」(買い)を継続、目標株価は1730円から2200円に引き上げている。

 22年3月期の事業利益は会社側計画の2000億円を上回る2800億円となり、金融危機後の実質的な最高益である19年3月期の2321億円を上回ると予想している。税前利益では5月6日時点のブルームバーグコンセンサスの1589億円を上回る2550億円を見込んでいる。20年暦年で世界の粗鋼生産の約56%を占める中国での政策的な対応などにより、世界の鋼材需給が良好な状況は当面続くと見ており、薄板類の輸出比率が高い同社は恩恵が大きいと考えるとしている。会社側計画を上回る22年3月期の業績拡大への期待値は高まるにつれ、株価もさらに上昇すると考えるとしている。

 決算発表と同時に発表された25年3月期を最終年度とする中期経営計画では、25年3月期末に14年3月期比で18%のCO2排出量の削減、50年のカーボン・ニュートラル達成とそれに向けた技術開発に取り組む積極姿勢を示した点も評価したいとしている。目標株価2200円は、23年3月期予想の修正連結一株利益に対するPER約8倍で評価されている。

 同証券では調整後連結営業利益について、22年3月期2800億円(前期は129億円の赤字、従来2050億円、会社側計画は2000億円)、23年3月期2550億円(従来2100億円)、24年3月期2150億円と試算している。

 10日の終値は、前週末比116円高の1725円。

提供:モーニングスター社

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