香港前場:ハンセン1.2%高で3日ぶり反発、上海総合は0.9%上昇

サーチナ

中国株

2024/5/9 13:41

 9日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比224.71ポイント(1.23%)高の18538.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が105.21ポイント(1.63%)高の6561.93ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は694億1040万香港ドルとなっている(8日の前場は671億9050万香港ドル)。

 中国貿易統計の上振れが好感される流れ。取引時間中に公表された4月の輸出入統計では、米ドル建て輸出が1.5%増(予想は1.3%増)、輸入が8.4%増(予想は4.7%増)という結果、前月は輸出入がそろってマイナス成長していただけに、中国景気の持ち直しが進むと期待された。指数は上げ幅を徐々に広げている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(992/HK)が6.3%高、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)と不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)がそろって5.7%高と上げが目立った。

 セクター別では、中国の不動産が高い。上記した龍湖集団や碧桂園服務のほか、世茂集団HD(813/HK)が42.2%、華南城HD(1668/HK)が21.9%、合景泰富地産HD(1813/HK)が16.4%、雅居楽集団HD(3383/HK)が15.4%ずつ上昇した。不動産支援の動きが支援材料。中国の地方都市が相次いで、住宅公共積立金(公積金)制度を利用した住宅ローンの融資限度額を引き上げている。8日付の財聯社によると、メーデー連休(1~5日)明けから現在までに、無錫、阜陽、南京、合肥などで関連政策が発表された。

 海運セクターもしっかり。中遠海運HD(1919/HK)が6.6%高、東方海外(316/HK)が5.4%高、太平洋航運集団(2343/HK)が5.0%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.3%高で引けた。

 医薬セクターも物色される。百済神州(6160/HK)が5.5%高、康希諾生物(6185/HK)が5.3%高、中国生物製薬(1177/HK)が4.5%高、緑葉製薬集団(2186/HK)が2.0%高で前場取引を終えた。百済神州については、1~3月期販売の好調が材料視されている。

 一方、本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.91%高の3156.96ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。インフラ関連株、素材株、医薬株、運輸株、ハイテク株、消費関連株、公益株なども買われた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

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