<米国株情報>AMCの株価急騰で空売り勢が12.3億ドル損失か

株式

2021/5/31 10:37

 米映画館チェーン最大手AMCエンターテインメント<AMC>の株価が急騰するなか、空売り(信用売り)を仕掛けていた投資家勢は12億3000万ドルの損失を被ったもようだ。経済専門チャンネルCNBC(電子版)などが伝えた。

 AMCの株価は28日に前週末21日終値比で3倍となる36.72ドルを付けた。終値は26.12ドルだったが、それでも前週末比で2倍の水準。1日の出来高は6億5000万株に達し、30日移動平均の1億株超を上回る大商いで、同社の発行済み株式総数4億5000万株の1.5倍もの株式が1日で売買されたことになる。

 AMCは新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に多くの映画館が休業に追い込まれ、株価も低迷していた。ただ、米国内でのワクチン接種の加速で経済活動規制が大幅に緩和され、3月に入って映画館の再開が始まったことで業績の急回復期待が高まり、足元では急速に戻りを試しており、空売り勢は損切り覚悟のポジション解消売りが避けられない情勢となっている。

 投資銀行のBライリー・ファイナンシャルは4月にAMCの投資判断を「バイ(買い)」に引き上げており、映画館での観客動員が今後増えるとの見方を示した上で、「経営陣は新株発行による資金調達で債務減額に取り組んでおり、今後、同社の株価が上昇すると見ている」とし、AMCのバランスシート改善も投資判断の引き上げ理由に挙げている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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