日経平均は220円安と大幅反落、利益確定売りが先行、中国指標に上海株安も重し=31日前場

 31日前場の日経平均株価は前週末比220円72銭安の2万8928円69銭と大幅反落。朝方は、前週末に大幅高(600円40銭高)した反動で利益確定売りが先行し、いったん2万9000円を割り込んだ。その後、前週末の米国株高もあって株価指数先物にややまとまった買いが入り、2万9147円71銭(前週末比1円70銭安)まで持ち直す場面もあった。ただ、買いは続かず、再び軟化し、一時2万8903円70銭(前週末比245円71銭安)まで下落した。中国5月製造業PMI(購買担当者景気指数)が51.0(前月比0.1ポイント低下)と市場予想の51.1を下回り、上海総合指数が値を下げ、重しとして意識された。その後の戻りは限定され、前引けにかけてさえない展開となった。

 東証1部の出来高は4億6818万株、売買代金は1兆185億円。騰落銘柄数は値上がり675銘柄、値下がり1432銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「中国製造業PMIがパッとせず、上海株安を受けて仕掛け売りが出たのではないか。きょうは米国市場が休みで外国人の参加も期待できない。当面は日経平均2万9000円を意識しつつ、値固めか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が軟調。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も安い。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>などの機械株も値を下げた。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も売られた。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株もさえない。

 半面、アステラス薬<4503.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株が堅調。HOYA<7741.T>などの精密株も高く、サカタのタネ<1377.T>、極洋<1301.T>などの水産農林株も値を上げた。

 個別では、DDHD<3073.T>、三菱総研<3636.T>、ルネサス<6723.T>、タカショー<7590.T>、丸三証<8613.T>などの下げが目立った。半面、エフテック<7212.T>が一時ストップ高となり、EPS<4282.T>(監理)、宮越HD<6620.T>、ジャムコ<7408.T>、三陽商<8011.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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