日経平均は166円安と続落、朝高後に下げ転換、先物主導で240円超安の場面も=1日前場

 1日前場の日経平均株価は前日比166円11銭安の2万8693円97銭と続落。朝方は、きのう大幅下落(289円33銭安)した反動から、買い先行となり、前場早々に2万9075円47銭(前日比215円39銭高)まで上昇した。その後、株価指数先物に断続的な売りが出て、いったん下げに転じた後、プラス圏に切り返す場面もあったが、買いは続かず、再度軟化。先物主導で下げ幅を拡大し、一時2万8611円25銭(同248円83銭安)まで下落した。一巡後の戻りは限定され、前引けにかけて2万8700円割れ水準で停滞した。中国・上海総合指数が安く、重しとして意識された面もある。

 東証1部の出来高は4億3364万株、売買代金は9745億円。騰落銘柄数は値上がり968銘柄、値下がり1082銘柄、変わらず139銘柄。

 市場からは「上を積極的に買う材料もないが、下を売り込む材料もなく、日経平均は2万8500円-2万9000円でのもみ合い相場だ。週末の米雇用統計の結果を受け、米国株がどう反応するかを見極めたいとの空気は強い」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が軟調。武田薬<4502.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も安い。エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株や、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>などの情報通信株も売られた。キリンHD<2503.T>、サントリBF<2587.T>などの食料品株や、ニコン<7731.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株も値を下げた。

 半面、INPEX<1605.T>などの鉱業株や、東レ<3402.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株が堅調。トヨタ<7203.T>、デンソー<6902.T>、川重<7012.T>などの輸送用機器株も高い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まり、住友電工<5802.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も値を上げた。

 個別では、オリバー<7959.T>、ワタベ<4696.T>(整理)、GMOペパボ<3633.T>、エンジャパン<4849.T>、菱洋エレク<8068.T>などの下げが目立った。半面、インフォコム<4348.T>、NCHD<6236.T>、ペッパー<3053.T>、大豊工業<6470.T>、ミマキエンジ<6638.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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