<特集>ワクチン接種加速で景気敏感株(4):東洋機械―今期は業績回復コース、割り負け感も

株式

2021/6/4 17:34

 東洋機械金属<6210.T>に狙い目がある。世界的な設備投資の回復を背景に、プラスチック素材を成形する射出成形機の需要が増加基調を強めており、小型の射出成形機などに強みを持つ同社株に見直しの目が向けられそうだ。22年3月期は黒字転換を見込み、業績は回復コースに入る上、PER12倍台、PBR0.6倍台と割り負け感の強い銘柄でもあり、水準訂正高の余地を秘めている。

 今期連結業績予想は、売上高が300億円(前期比20.6%増)、営業損益が12億円の黒字(前期は2億1100万円の赤字)に浮上する見通しだ。前期は、新型コロナウイルス感染症の影響で前半に国内外の需要が落ち込み、厳しい事業環境だったが、後半からは自動車関連の需要が回復傾向となり、またスマートフォン、その関連付属商品のIT関連や、コロナ渦における需要から医療関連、生活用品関連が増加した。今期は需要復調の流れが続くとともに、原価低減プロジェクトによる原価管理体制の整備やコスト削減施策などによって、採算改善を進める方向にある。

 株価は、4月16日に年初来高値557円を付けた後、もみ合い相場に入ったが、足元では三角もちあいを形成中。25日移動平均線にほぼ沿った形での上昇波動に崩れはなく、日足一目均衡表の抵抗帯「雲」上もキープしており、先高期待は温存されている。

提供:モーニングスター社

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