(再送)日経平均は31円安と小反落、下げ転換後に切り返すも再度軟化、非鉄金属株など軟調=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比31円66銭安の2万8987円58銭と小反落。朝方は、買いが先行した。7日の米国株式は高安まちまちながら、米ナスダック総合指数高を受け、値がさハイテク株の一角などが値を上げ、小高く寄り付いた。いったん下げに転じ、2万8958円78銭(前日比60円46銭安)まで軟化したが、まとまった先物買いをきっかけに再びプラス圏入りし、上げ幅を広げて一時2万9140円68銭(同121円44銭高)まで値を上げる場面があった。一巡後は先物売りを交え再度軟化し、前引けにかけて小安い水準で推移した。なかで、非鉄金属株やパルプ紙株、機械株などが軟調だった。

 東証1部の出来高は4億6230万株、売買代金は1兆901億円。騰落銘柄数は値上がり1301銘柄、値下がり762銘柄、変わらず126銘柄。

 市場からは「基本的には、10日に米5月CPI(消費者物価)の発表があり、米株への警戒感が重しになっている。ただ、新型コロナワクチンの接種加速が下支えとなり、週末のSQ(特別清算指数)算出に向けて底堅いとみている」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属株が軟調。王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ紙株や、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>などの機械株も安い。第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も売られた。ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、信越化<4063.T>、日東電<6988.T>などの化学株も値を下げた。

 半面、エーザイ<4523.T>がストップ高カイ気配となり、第一三共<4568.T>、大日住薬<4506.T>などの医薬品株が上昇。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も堅調。関西電力<9503.T>、中部電力<9502.T>などの電気ガス株も買われた。

 個別では、レーザーテク<6920.T>、DNC<4246.T>、野村マイクロ<6254.T>、グレイス<6541.T>、アイル<3854.T>などの下げが目立った。半面、シスメックス<6869.T>、大真空<6962.T>、ペッパー<3053.T>、日電波<6779.T>、ひらまつ<2764.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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