日経平均は121円高と3日ぶり反発、売り先行後は上げ転換し堅調推移=10日前場
10日前場の日経平均株価は、前日比121円90銭高の2万8982円70銭と3日ぶりに反発して取引を終了した。朝方は売りが先行したものの、時間外取引で米株価指数先物が上昇していたことや、ワクチン接種拡大による景気の回復期待が支えとなり、上げに転じた。午前10時6分には同146円73銭高の2万9007円53銭を付けた。ただ、現地10日に米5月CPI(消費者物価指数)発表を控えることから、積極的に上値を追う動きは限られたようだ。為替市場では、ドル・円が1ドル=109円50銭台(9日は109円44-45銭)で、朝方からはやや円高方向にある。東証1部の出来高は5億1074万株、売買代金は1兆1807億円。騰落銘柄数は値上がり980銘柄、値下がり1076銘柄、変わらず130銘柄だった。
市場では「足元で日経平均株価は、NYダウよりもナスダック総合指数の動きに影響を受けやすいが、現地9日は小幅安にとどまったことで、日本株の出遅れ感が意識されたようだ」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密機器株が上昇。AGC<5201.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株や、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株も高い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、電通グループ<4324.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株も堅調。塩野義薬<4507.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株や、ソニーG<6758.T>、キーエンス<6861.T>などの電機機器も上げている。東証業種別指数は33業種のうち、17業種が上昇、16業種が下落した。
個別では、コーナン商<7516.T>、EMシステム<4820.T>、シュッピン<3179.T>、フィックスターズ<3687.T>、アセンテック<3565.T>などが上昇。半面、エーザイ<4523.T>、T&Gニーズ<4331.T>、ペッパー<3053.T>、ラクーンHD<3031.T>、ツカダGH<2418.T>などが下落している。
提供:モーニングスター社
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