英中銀、政策金利と量的金融緩和政策を据え置き―早期金融引き締めを否定

経済

2021/6/25 11:40

<チェックポイント>

●今回任期満了のホールデン委員、500億ポンドの買い入れ減額を再提案

●4-6月期GDP見通しを上方修正

●「インフレ率は一時的に3%上昇となり物価目標2%を超えるもいずれ低下」

 イングランド銀行(BOE)は24日、金融政策委員会(MPC)の結果を発表し、政策金利を過去最低水準の0.10%に据え置くことを全員一致で決めたことを明らかにした。市場予想通りだった。

 非伝統的な金融緩和措置である総額8950億ポンド(8750億ポンドの国債買い取り枠と200億ポンドの投資適格級の社債買い取り枠)も8対1の賛成多数で据え置かれた。今回の会合で任期満了となる首席エコノミストのアンディ・ホールデン氏だけが1500億ポンドの減額を再提案し、据え置きに反対した。

 QE規模の据え置きは市場予想通りだったが、8月末にBOEを去るハト派(景気リスク重視の金融緩和派)のブリハ委員が5月、「景気回復が強まれば利上げは22年初めに起こる可能性がある」と発言したことを受け、市場ではホールデン委員以外の委員のうち、どの程度、インフレリスク重視のタカ派(強硬派)にシフトするかに注目している。これはBOE内で反対意見が今後増えれば、QEがいつか打ち切られることを意味するテーパリング(段階的縮小)の議論が始まる可能性が高いからだ。

 しかし、BOEはこの点について、議事抄録で、「金融政策の決定にあたっては経済見通しに対する下ブレリスクと時期尚早の金融引き締めによる景気回復の腰折れを避ける必要がある」とした上で、「多くの委員は(資産買い入れによる量的金融緩和に関する)フォワードガイダンス(金融政策の指針)で定めた、将来、金融引き締めが必要となる条件を満たしていないと判断した」としており、FRB(米連邦準備制度理事会)が先週の会合で示したタカ派へのシフトは時期尚早とした。

 BOEはインフレ見通しについて、声明文で、「インフレ率は一時的に物価目標の2%上昇を突破し、3%上昇を超える可能性がある」としたが、「これは主にエネルギー価格やコモディティ(国際相場商品)相場の上昇によるもので、この一時的な影響が薄まれば、インフレ率は中期的に約2%上昇の水準に戻る」と楽観的に見ている。

 また、21年4-6月期GDP(国内総生産)見通しを前期比4.25%増から5.50%増に上方修正した。BOEは声明文で、「21年は強い景気回復を示し、21年末までにパンデミック前の水準に戻る」との予測を据え置いている。

 BOEの次回会合は8月5日に開かれる予定。

提供:モーニングスター社

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