日経平均は2円高と3日ぶり小反発、米国株高を受け買い先行、一巡後は下げ転換の場面も=30日前場

 30日前場の日経平均株価は前日比2円49銭高の2万8815円10銭と3営業日ぶりに小反発。朝方は、堅調な米経済指標を背景に29日の米国株式が上昇した流れを受け、前場早々に2万8998円99銭(前日比186円38銭高)まで値を上げた。ただ、買いは続かず、一巡後は戻り売りや利益確定売りに下げに転じ、一時2万8779円76銭(同32円85銭安)まで軟化した。その後の戻りは鈍く、前引けにかけて前日終値近辺で推移した。

 東証1部の出来高は4億3098万株、売買代金は1兆455億円。騰落銘柄数は値上がり1033銘柄、値下がり1027銘柄、変わらず126銘柄。

 市場からは「朝方は堅調だったが、月末安アノマリー(論理的に説明のつかない動き)もあって、売りにつぶされた。日経平均2万9000円近辺では上値が重くなる印象が強まり、なんらかの支援材料がないと上値に進むのは無理な状況だ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が軟調。Jフロント<3086.T>、高島屋<8233.T>などの小売株も安い。JFE<5411.T>、日本製鉄<5401.T>などの鉄鋼株や、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も売られた。島津製<7701.T>、HOYA<7741.T>などの精密株や、三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株も値を下げた。

 半面、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が堅調。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も高い。KDDI<9433.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、オリックス<8591.T>、イオンFS<8570.T>などのその他金融株も買われた。エムスリー<2413.T>、博報堂DY<2433.T>などのサービス株も引き締まった。

 個別では、スギHD<7649.T>、クスリアオキ<3549.T>、日東紡<3110.T>、メドピア<6095.T>、ヨータイ<5357.T>などの下げが目立った。半面、アトラG<6029.T>、ウシオ電機<6925.T>、LINK&M<2170.T>、アトラエ<6194.T>、ベイカレント<6532.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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