<特集>SDGsで注目できる銘柄(4)=住友ベ―鮮度保持フィルムで食品ロス対策、収益面でのフォローも

株式

2021/7/9 17:24

 住友ベークライト<4203.T>に狙い目がある。食材が大量に廃棄されるという食品ロスが社会問題化するなか、対策の一助として注目されるのが鮮度保持フィルム。同社は産地野菜用、カット野菜用など業務用鮮度保持フィルムを手掛ける。長期間、新鮮さを保つことで商品ロスを低減する。出荷エリアの拡大、品質管理の負担軽減、さらには発砲スチロール容器からダンボール箱への切り替えができるためゴミ問題にも貢献する。また、軽量化・コンパクト化が図れ、運賃低減にもつながるエコな商品だ。ちなみに、同社はSDGsに即し、機能性化学分野におけるニッチ&トップシェアの実現、事業規模の拡大を図っている。

 22年3月期の連結業績予想(IFRS基準)は、半導体関連材料などの好調が続き、売上収益が2300億円(前期比10.0%増)、営業利益190億円(同14.2%増)と2期連続の増収増益を見込む。次期23年3月期についても増収増益が観測されており、収益面でのフォローもある。

 株価は、今月6日に年初来高値5120円を付けた後、調整含みの動きながら、25日移動平均線にほぼ沿う形で穏当な上昇波動を形成しており、過熱感は乏しい。ちなみに、2日申し込み現在の信用取引残高は、買い残が4万7000株強、売り残が1万8000株強。買い長状態ながら、2日報告分の株券等貸借週末残高によると、借り手のカラ売りポジションにつながる貸付残高は有担保分で23万株強となっており、買い戻し思惑を秘めている。

提供:モーニングスター社

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