日経平均38円安と小幅続落、円高で売り先行、一巡後は下げ渋る、上海・香港株の上げ転換が支え=4日前場

 4日前場の日経平均株価は前日比38円26銭安の2万7603円57銭と小幅続落。朝方は、売りが先行した。3日の米国株式は上昇したものの、米長期金利の低下を背景にした円高・ドル安が重しとなった。新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感も根強く、先物売りを交えて下げ幅を広げ、一時2万7488円74銭(前日比153円09銭安)まで下落した。一巡後は持ち直し、前場終盤にかけて下げ渋った。円高一服とともに、朝安の中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が上げに転じ、支えとして意識された。

 東証1部の出来高は5億601万株、売買代金は1兆1000億円。騰落銘柄数は値上がり636銘柄、値下がり1419銘柄、変わらず128銘柄。

 市場からは「円高ではあるが、きのうの米国株は高く、投資環境はさほど悪くない。新型コロナ懸念も買わない理由になるが、売り込む感じはない。下がれば割安感が強まるだけにアフターコロナに備えた時期に入っているとみている」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、住友電工<5802.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属株が下落。日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も安い。任天堂<7974.T>、ピジョン<7956.T>などのその他製品株や、協和キリン<4151.T>、大日住薬<4506.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株も値を下げた。積水ハウス<1928.T>、日揮HD<1963.T>などの建設株や、丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株も値を下げた。ソニーG<6758.T>、京セラ<6971.T>、東エレク<8035.T>などの電機株も売られた。

 半面、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が上昇。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も高い。INPEX<1605.T>などの鉱業株や、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も堅調。ダイキン<6367.T>、ディスコ<6146.T>などの機械株も買われ、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。

 個別では、EduLab<4427.T>、ADWAYS<2489.T>、ニチレイ<2871.T>、三井海洋<6269.T>、三井E&SH<7003.T>などの下げが目立った。半面、TDCソフト<4687.T>、FUJIMI<5384.T>、宝HLD<2531.T>、ZHD<4689.T>、カシオ<6952.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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