多摩川HDが急騰、原子時計用「ガスセル」の小型化に成功受け

株式

2021/9/13 9:16

 多摩川ホールディングス<6838.T>が4連騰し、前週末比8.8%高の1486円を付けた。10日引け後に、原子時計などに欠かせない「ガスセル」と呼ばれる気体封入容器の小型化に成功したと発表し好感された。

 ガスセルは、時間を計測するための電磁波を発するアルカリ原子を封入する容器。超高精度の原子時計の中核をなす部品だが、従来の作成方法ではコスト面などに課題があった。同社は原子を含む固形材を格納する「ディスペンサー」を切り離したガスセルの製法を開発し、このほど実証に成功した。時刻のずれを2000年に1秒程度に抑える性能を維持した上で、サイズは従来品の半分に当たる4ミリ角に縮小。特許を出願している。

 ガスセルの小型化により、スマートフォンのようなモバイル機器に原子時計を搭載することが可能になる。5Gが実用化する中で、機能を最適化し待機エネルギーを削減する通信機器間の正確な時刻同期は重要性を増している。同社はガスセル単体の販売も始める。

提供:モーニングスター社

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