<新興国eye>前週のブラジル株、米金融緩和継続を好感し4週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2021/9/27 11:14

 前週(20-24日)のブラジル株式市場は24日のボベスパ指数が前日比0.69%安の11万3282.7、週間ベースでは17日終値比1.65%高となり、4週ぶりに反発した。

 週明け20日の指数は5営業日続落して始まった。不動産開発大手の中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念で欧米市場が下落したことや、ブラジル中銀の経済週報で、21年末時点の政策金利見通しが前週予想の8%から8.25%に引き上げられたことが嫌気され、売り優勢となった。

 21日は反発し、23日まで3営業日続伸した。

 21日は、中国恒大集団の会長が国内の建設需要が急激に悪化することはないと発言したことを好感した。

 22日は、中国恒大集団が23日の人民元建ての社債利払いを行うと発表したことや、中国人民銀行(中銀)が金融市場を支援する意向を示したことで、中国恒大集団のデフォルト懸念が後退し、買い優勢となった。

 23日は、FOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利と量的金融緩和(QE)を据え置いたことを好感した。

 週末24日は4日ぶりに反落。9月中旬時点のIPCA(拡大消費者物価指数)が市場予想を上回り、インフレ高進懸念が強まったことや、中国恒大集団が一部のオフショア債権者への社債の利払いをできなかったことが嫌気され、売り優勢となった。

 今週(9月27日-10月1日)の株式市場は、国内外のデルタ株感染拡大の動向や、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、政治動向も注目される。主な経済指標の発表予定は29日のジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)9月IGP-MIインフレ指数と8月WPI(卸売物価指数)、8月財政収支、1日の9月マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)と9月貿易収支など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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