日経平均は100円安と続落、米ハイテク株安を受けグロース株に売り先行、一巡後は下げ渋る=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前日比100円41銭安の3万0139円65銭と続落。朝方は、売りが先行した。27日の米国株式市場で、長期金利上昇を背景にハイテク株が値を下げた流れを受け、半導体関連株などグロース(成長)株中心に売られ、一時3万0001円99銭(前日比238円07銭安)まで下落した。一巡後は前引けにかけて下げ渋りの動きとなった。

 東証1部の出来高は6億8991万株、売買代金は1兆7534億円。騰落銘柄数は値上がり657銘柄、値下がり1440銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「配当再投資への期待はあるが、米長期金利の上昇に米ハイテク株安が重しになっている。総裁選や、緊急事態宣言の全面解除見通しについてはほぼ織り込んでおり、改めて上値の重さが意識されてくるだろう」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が下落。任天堂<7974.T>、バンナムHD<7832.T>などのその他製品株や、テルモ<4543.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株も軟調。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、太陽誘電<6976.T>などの電機株も売られた。九州電力<9508.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株や、JSR<4185.T>、信越化<4063.T>などの化学株も安い。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。ホンダ<7267.T>、日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も買われた。東レ<3402.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株や、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。

 個別では、グリーンズ<6547.T>がストップ安となり、サカイオーベ<3408.T>、ギフティ<4449.T>、廣済堂<7868.T>、東邦システム<4333.T>などの下げも目立った。半面、ジューテック<3157.T>が一時ストップ高となり、新日理化<4406.T>、ダントーHD<5337.T>、ブラス<2424.T>、JNS<3627.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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