日経平均は440円高と大幅に3日続伸、一時2万8500円回復、朝安後に上げ転換=11日前場

 11日前場の日経平均株価は前週末比440円01銭高の2万8488円95銭と大幅に3営業日続伸。朝方は、前週末の米国株安を受け、売りが先行した。日本時間11日の時間外取引での米株価指数先物安も重しとなり、寄り付き直後に2万7893円32銭(前週末比155円62銭安)まで下落する場面があった。ただ、一巡後は持ち直し、上げに転じた。米株先物が下げ渋るとともに円安歩調となり、先物買いを交えて上げ幅を拡大し、一時2万8581円36銭(同532円42銭高)まで上昇した。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の上げも支えとして意識された。その後は利益確定売りに抑えられ、前引けにかけて上値の重い動きとなった。

 東証1部の出来高は6億4963万株、売買代金は1兆4743億円。騰落銘柄数は値上がり1670銘柄、値下がり420銘柄、変わらず87銘柄。

 市場からは「朝安後は無茶苦茶な上げだ。上げのきっかけは判然としないが、いずれにしろ売った向きが買い戻し、さらに買い戻しを誘発したようだ。このまま上げるとは思えず、どこかでまた下に振らされながら、落ち着きどころを探るのだろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高く、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も買われた。AGC<5201.T>、東海カーボン<5301.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株や、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、明治海<9115.T>などの海運株も堅調。住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>、東邦鉛<5707.T>などの非鉄金属株や、ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>、パナソニック<6752.T>などの電機株も値を上げた。

 半面、東電力HD<9501.T>、東北電力<9506.T>、関西電力<9503.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株が軟調。大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株もさえない。

 個別では、MSコンサル<6555.T>がストップ高カイ気配となり、東京機<6335.T>、Sansan<4443.T>、EduLab<4427.T>、松田産業<7456.T>などの上げが目立った。半面、フリービット<3843.T>、ビジョン<9416.T>、ファーストブラザーズ<3454.T>、アイフル<8515.T>、ウイルプラス<3538.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ