明日の日本株の読み筋=ボラティリティ高く不安定さ残す

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2021/10/11 16:32

 あす12日の東京株式市場は、ボラティリティ(価格変動性)が高く不安定さを残している。11日の日経平均ボラティリティー・インデックスは前週末比0.25ポイント低下の22.19となり、警戒感が和らいだ格好ながら、この日の日経平均株価の日中値幅は688円(前週末は302円)と大きく広がった。市場では、「ボラが高く上下に動きやすい」(準大手証券)との声は根強く、方向感を見極めにくい。米国での長期金利上昇やインフレへの懸念とともに中国恒大集団の経営危機など中国リスクもくすぶったままであり、海外要因に変調が起これば、リスクオフの流れにつながりかねない。むろん、今後始まる決算発表を控え、結果待ちの状況でもあり、一方的な売買に発展しづらい面もあろう。

 11日の日経平均株価は大幅に3営業日続伸し、2万8498円(前週末比449円高)引け。朝方は、前週末の米国株安を受け、売り先行に下げ幅は150円を超えた。その後は持ち直し、上げに転じた。円安歩調とともに先物買いを交えて上げ幅を拡大し、一時530円超上昇した。買い一巡後は、利益確定売りに上値が重くなったが、下値も限定された。チャート上では、直近の「マド」(4日安値2万8343円-5日高値2万8058円)埋めを果たしたが、この先、売り物を吸収しつつ戻りを試せるかどうかが注目される。

提供:モーニングスター社

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