来週の東京外国為替市場見通し=好調な米企業決算や米7-9月期GDPが材料
予想レンジ:1ドル=112円00銭-118円70銭
18日-22日のドル・円は上昇した。20日には1ドル=114円69銭まで上昇し、年初来高値を更新した。週明け18日は、前週末発表の強い米経済指標を受けドル買い・円売り優勢だったが、中国の景気先行き不透明感などからもみ合いとなった。19日のドル・円は底堅く推移した。米長期金利の低下に伴いドル・円は下押しする場面があったものの、米金利が反転すると、ドル・円は切り返した。20日は、世界的な株高を背景に投資家のリスク許容度が拡大、ドル・円は年初来高値を更新した。21日は、株安や弱い米経済指標の発表を背景にドル・円は下押し。週末22日は、中国不動産大手の中国恒大集団がドル債の利払い実施と伝わり、ドル・円を支えた。
好調な米決算を背景に、米国株が上昇傾向を強めており、ドル・円の上昇要因となりそうだ。25日の週は米主要企業決算がピークを迎えることから、好調な決算が続けば、ドル買いにつながる可能性がある。米経済指標では、28日に7-9月期GDP(国内総生産)が発表される。4-6月期からの鈍化が見込まれているものの、コロナ禍からの景気回復が継続しそうだ。
日本では、27-28日に日銀の金融政策決定会合が開催される。新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向にあり、経済の正常化が意識され始めているが、今回の会合では金融政策の正常化が議論されるのは時期尚早とみられ、政策は維持されるとの見方が大勢を占める。
欧州では、ECB(欧州中央銀行)理事会が開催される。欧州ではコロナ禍における金融緩和策の見直しが意識されており、足元の物価状況を踏まえた、今後の方針が示されるかに注目したい。
114円台後半は、17年以降何度か跳ね返された重要な水準となっている。ここを上抜けた場合は16年12月に付けた118円70銭近辺が意識されそうだ。下値メドは25日移動平均線が控える112円ちょうど。
提供:モーニングスター社
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