日経平均は200円安と大幅反落、高寄り後に下げ転換、利益確定売りに押される=5日前場

 5日前場の日経平均株価は前日比200円76銭安の2万9593円61銭と大幅反落。朝方は、4日の米国株式市場でナスダック総合指数やSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が最高値を更新した流れを受け、半導体関連などのグロース(成長)株の一角に買いが先行し、2万9840円73銭(前日比46円36銭高)と高く寄り付いた。ただ、きのう大幅反発していたこともあり、利益確定売りに押され、下げ転換。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万9579円57銭(同214円80銭安)まで下落した。香港ハンセン指数などの下げも重しとして意識された。その後の戻りは鈍く、前引けにかけて安値圏で推移した。

 東証1部の出来高は6億5748万株、売買代金は1兆5627億円。騰落銘柄数は値上がり422銘柄、値下がり1704銘柄、変わらず55銘柄。

 市場からは「日経平均3万円接近となれば、さすがに売り物も出てくる。ただ、米国株はしっかりとしており、そんなに心配はしていない。米10月雇用統計を無難に通過すれば、3万円に再挑戦するのではないか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が下落。三井倉HD<9302.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株も安い。東海カ<5301.T>、AGC<5201.T>などのガラス土石株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も軟調。ニコン<7731.T>、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も売られた。三菱マテリアル<5711.T>、古河電工<5801.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も軟調。

 半面、金属製品株では、SUMCO<3436.T>が急騰し、リンナイ<5947.T>なども高い。鉱業株では、INPEX<1605.T>が引き締まった。ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株もしっかり。

 個別では、武蔵精密<7220.T>、アルペン<3028.T>、BEENOS<3328.T>、昭電線HD<5805.T>、クレオス<8101.T>などの下げが目立った。半面、大末建設<1814.T>がストップ高カイ気配となり、マネックスG<8698.T>がストップ高。JALUX<2729.T>(監理)、レノバ<9519.T>、インフォコム<4348.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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