明日の日本株の読み筋=市場エネルギー減退傾向で上値の重い展開継続か

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2021/11/10 16:53

 あす11日の東京株式市場では、主要株価指数は上値の重い展開を継続か。決算発表が相次ぐ中、選別物色が続いているものの、10日の東証1部売買代金は2兆5202億円(前日比2256億円減)と4営業日連続で縮小し、市場エネルギーは減退傾向を示している。一部では、「ドル建て日経平均のパフォーマンスが悪く、外国人投資家が日本株を敬遠している」(銀行系証券)との声も聞かれ、物色意欲が高まりにくい面もありそうだ。

 一方、現地10日(日本時間午後10時30分)には重要指標の米10月CPI(消費者物価)が発表され、その後の米国株式動向が注目される。市場では前月比0.6%上昇と前月(同0.4%上昇)から伸びが加速すると予想され、結果を受けて利上げ観測が強まれば、調整につながる可能性がある。ただ、予想の範囲内として無事通過となれば、足カセ要因がいったん外れることにもなる。

 10日の日経平均株価は4営業日続落し、2万9106円(前日比178円安)引け。朝方は、9日の米国株安を受け、利益確定売りが先行し、いったん2万9200円を割り込んだ。その後、押し目買いに小幅高に転じる場面もあったが、買いは続かず、再度軟化。時間外取引の米株価指数先物が安く、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数などのアジア株安も重しとなり、大引け間際には下げ幅が一時200円を超えた。軟地合い継続となれば、チャート上では、とりあえず心理的なフシ目となる2万9000円が意識される。

提供:モーニングスター社

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