<15日の動意株>東エレクが上場来高値―盤石業況に買い集まる、今期計画上方修正

株式

2021/11/16 7:35

 東京エレクトロン<8035.T>が9日に付けた上場来高値を再び更新した。12日に発表した22年3月期上期決算は安心感を高める内容となり、通期計画の上方修正も相まって市場で好感買いを集めている。

 上期の連結営業利益は計画を300億円近く上回る2746億円(前年同期比86.3%増)に拡大した。市場予想の平均値に対しても150億円超上ブレした。半導体への旺盛な投資意欲を背景に、業績好調が続いている。通期の営業利益の見通しを5080億円から5510億円(前期比71.8%増)に引き上げた。年間配当の計画も1189円から1284円(前期は781円)に上積みした。

 半導体前行程製造装置(WFE)の需要はデータセンターや5G分野を中心に高水準で推移している。同社は既に増額していた2021年のWFEの成長見通し(前年比)をさらに引き上げ、半導体のロジックとファウンドリー向けを60%(従来45%)、NAND型メモリー向けを20%(同15%)とした。

 一抹の不安があった部品不足の影響も現段階では大きくないもよう。盤石な業況を改めて評価する動きが強まり、この日の株価は前週末比2.7%高の5万9170円まで値上がりした。9日の5万7930円を上抜いた。モルガン・スタンレーMUFG証券は決算を受けて、目標株価を5万7000円から6万3000円に引き上げた。

 15日の終値は、前週末比560円高の5万8190円。

提供:モーニングスター社

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