日経平均は133円安と5日ぶり反落、朝高後は利益確定売りに下げ転換=17日前場

 17日前場の日経平均株価は前日比133円38銭安の2万9674円74銭と5営業日ぶりに反落。朝方は、買いが先行した。好調な米10月小売売上高を背景に16日の米国株式が上昇した流れを受け、寄り付き後まもなく2万9909円97銭(前日比101円85銭高)まで値を上げた。ただ、心理的なフシ目となる3万円大台を前に買いは続かず、一巡後は利益確定売りに下げ転換。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万9623円79銭(同184円33銭安)まで下落した。香港ハンセン指数が安くなり、重しとして意識された面もある。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は5億9028万株、売買代金は1兆3502億円。騰落銘柄数は値上がり535銘柄、値下がり1517銘柄、変わらず122銘柄。

 市場からは「日経平均3万円を前にハネ返され、利食い売りに押された。決算が終わり、腑抜け状態のなか、手掛かり材料難で買いたくない。ただ、売り崩す投資家はおらず、当面は新規材料待ちでもみ合い相場になるのではないか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。リクルートH<6098.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株や、板硝子<5202.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株も安い。協和キリン<4151.T>、エーザイ<4523.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株や、日本製鉄<5401.T>、東製鉄<5423.T>、大平金<5541.T>などの鉄鋼株も売られた。イオン<8267.T>、三越伊勢丹<3099.T>、マツキヨココ<3088.T>などの小売株や、日軽金HD<5703.T>、三菱マテリアル<5711.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株も値を下げた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。HOYA<7741.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株も高い。SUMCO<3436.T>などの金属製品株や、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も買われた。トヨタ<7203.T>、スズキ<7269.T>、SUBARU<7270.T>などの輸送用機器株も値を上げた。

 個別では、シンプレHD<4373.T>、ビジ太田昭和<9658.T>、エイチーム<3662.T>、オープンドア<3926.T>、エアーテック<6291.T>などの下げが目立った。半面、モバファク<3912.T>、BBT<2464.T>、芝浦機械<6104.T>、アトラエ<6194.T>、Wスコープ<6619.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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