<特集>続・好決算ピックアップ(4)=東洋紡―今期再増額の可能性も、割り負け感際立つ

株式

2021/11/19 16:44

 東洋紡<3101.T>はマーク続行の対象になる。22年3月期第2四半期(21年4-9月)の連結決算では営業利益171億1200万円(前年同期比64.2%増)を達成した。液晶偏光子保護フィルム「コスモシャインSRF」やセラミックコンデンサ用離型フィルム「コスモピール」は堅調な市況が続き、販売を伸ばした。PCR検査需要に応え、PCR検査用原料や試薬が販売も増え、順調な推移を示した。第1四半期(21年4-6月)の決算発表時に上方修正した通期業績予想(営業利益で前期比8.8%増の290億円予想)については、今回据え置かれたが、市場では再増額の可能性が指摘されている。

 株価は5月以降、概ね1250-1500円で推移しているが、時価はレンジ下方に位置し、逆張り水準と言えよう。PER9倍台、PBR0.6倍と同じ東証1部銘柄の平均値(それぞれ18日時点で15.8倍、1.33倍)と比べても割り負け感が際立つ。

 11月5日には、ニプロ<8086.T>と共同でニプロ大館工場(秋田県大館市)内に、CTA(セルローストリアセテート)製ダイアライザ(人工腎臓)の一貫生産工場の新設を決定。世界で拡大が見込まれるダイアライザの需要増に対応するため、24年7月の稼働開始を目指し、生産体制の強化を図る方針で、事業領域の拡大戦略も注目される。

提供:モーニングスター社

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