日経平均は719円安と大幅反落、2万9000円割れ、米ダウ先物安に新変異株報道を懸念=26日前場

 26日前場の日経平均株価は前日比719円65銭安の2万8779円63銭と大幅反落。取引時間中での2万9000円割れは10月29日以来約1カ月ぶり。朝方は、売り優勢で始まった。25日の米国株式市場は感謝祭の祝日で休場ながら、日本時間26日の時間外取引で米ダウ先物が下落し、投資家心理が後退。南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株が検出されたとの報道が懸念要因となり、先物売りを交えて下げ幅を拡大し、前引け近くには2万8756円05銭(前日比743円23銭安)まで下落した。香港ハンセン指数などアジア株が安く、重しとして意識された面もある。

 東証1部の出来高は6億769万株、売買代金は1兆3740億円。騰落銘柄数は値上がり161銘柄、値下がり1976銘柄、変わらず43銘柄。

 市場からは「新たな変異株への警戒感とともに、短期筋による売り圧力が強まり、下げ幅を拡大させた。ただ、来週は9月中間配当の再投資の買いが入り、需給面での支えになるとみている」(中堅証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が下落。古河電工<5801.T>、三井金<5706.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も安い。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も軟調。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も売られた。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>などの機械株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も値を下げた。

 個別では、タカショー<7590.T>、フロンティM<7038.T>、レノバ<9519.T>、オルトプラス<3672.T>、HIS<9603.T>などの下げが目立った。半面、OKK<6205.T>、住友大阪<5232.T>、東洋電機製造<6505.T>、ライドオンH<6082.T>、アゴーラHG<9704.T>などの上げが目立った。

提供:モーニングスター社

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