<新興国eye>前週のロシアRTS指数、新変異株感染拡大懸念、原油安で3週続落=BRICs市況

新興国

2021/11/29 10:49

 前週(22-26日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の26日終値が前日比4.58%安の1589.38、前週比では19日終値比7.79%安となり、3週続落した。

 週明け22日の指数は3営業日続落して始まった。ロシアが22年初めにもウクライナに侵攻する可能性が高いという西側メディアの報道や海外株安となったことが嫌気された。

 23日は反発。前日まで1バレル=80ドルを割り込んでいたブレント原油先物が81ドル台まで回復し、ロシア株を支援した。

 24日は小反落、25日は小反発。原油価格がおおむね82-83ドル台で落ち着き、指数は小幅なもみ合いとなった。

 週末26日は急反落。新型コロナのデルタ株よりも感染力が強いとされる新変異株(オミクロン株)が南アフリカで初めて検出され、ベルギーなど欧州でも見つかったことを受け、海外市場が急落し、コモディティ(国際相場商品)需要が急落するとの思惑で、原油価格が75ドルに急落したほか、金属相場も急落したことが嫌気され、指数は一段安となった。

 今週(11月29日-12月3日)のロシア市場は引き続き、オミクロン株感染拡大懸念や世界経済の動向、対ロ制裁、ベラルーシの移民問題、ロシア国内の景気対策、原油・ガス価格、ルーブル相場、主要企業ニュースなどが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える30日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や1日の米EIA週間石油在庫統計、22年の原油生産量を決めるOPEC(石油輸出国機構)プラス会合なども注目される。

 主な国内経済指標の発表は1日の製造業PMI(購買担当者景気指数)や3日のサービス業PMIなど。RTS指数は1500-1700ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、

 ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、

 iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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